JICA海外協力隊員におすすめの本:「スイッチ! ”変われない”を変える方法」

 

はい、どうも~

日韓ワールドカップで、アフリカ人に興味を持ち、

大学を休学して、ザンビアでボランティア。

そこからアフリカへの片思いが始まり、

ついに2017年にJICA海外協力隊に参加し、

ベナンに舞い戻り、その後も現地でビジネスを展開しようとしている、

だいちといいます。(前置きが長くなりましたねw)

今回は本ブログとして初めての試みになりますが、

書評ブログという形で書いていきたいと思います。

 

早速ですが、今回ご紹介するのはこのスイッチ! 〔新版〕― 「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション)です。

私は、この本を国際協力業界で働く先輩から紹介されましたが、

内容的には国際協力だけでなく、組織運営やマネージメントに

関わる全ての人にとてもおすすめの本です!!!

 

私がJICA海外協力隊員としてベナンに赴任している際には、

何度も読み返して、自分の活動の参考にさせてもらっていました。

 

スイッチという本を一言でいうと、

人の行動に変化を起こすためには?

というテーマで書かれており、

そのための要素とその要素に対するアプローチの仕方を

たくさんの事例とともに記載されている本です。

 

権力も資金もない人たちが、それぞれの立場で、

それぞれの組織や社会をどのように変化させていったか、

といったことにフォーカスしているので、

権力も資金もないという環境で活動していていかなければならない

JICA協力隊員に大変おススメの一冊です。

 

本書では、”行動の変化を起こす”のためには、

下記3つの要素に同時にアプローチすることが必要であると言っています。

  1. 象使いに方向を示す
  2. 象にやる気を与える
  3. そして道筋を定める

これだけでは、何が言いたいのかさっぱりだと思いますので、

具体的に見ていきましょう。

 

象使いに方向を示す

 

まずは象使いですね。

もちろんこれは例えで、言い換えると理性ですね。

象使い(理性)には、先見性がありますが、考えすぎてしまうという特徴があります。

考えすぎてしまうので、あいまいさや選択肢に直面すると弱いのです。

 

例えば、客観的に見てもいろいろな観点から見ても

GOすべき新規案件を提案したとしましょう。

提案された側もGOすべきだと賛成をしている。

でもまったく動いていない、こういったことがよくあります。

 

これは、抵抗しているように見えても、実は象使いが戸惑っているんです。

頭ではその良さを理解できるが、どうしたらいいかわかならいと。

 

よって、象使いに対するアプローチとしては、、、

とびきり明確な指示を与えてやる!

 

とびきり明確というのは、以下のような指示です。

”ゴール””最初の第一歩の行動”

もちろん、全行程を細かく指示することができればいいですが、

途中の全ステップを予想し指示することは不可能です。

 

よって、最終的な目的地を指示し、最初の行動を指示してあげましょう。

 

本書に記載されている事例にはこんなものがあります。

健康的な食生活の推進しているアメリカの大学教授2人の話です。

彼らは牛乳に目を付けました。

牛乳を無脂肪もしくは低脂肪に変えるだけで、

政府が推奨する飽和脂肪水準を、すぐに満たすことができることを発見します。

ここで彼らが取った行動が、地元のマスコミを通じて、

「無脂肪もしくは低脂肪の牛乳を買いましょう!」という趣旨の宣伝でした。

その後の調べで、人々の購買行動に変化があり、

それを維持していることが分かっています。

ここでもし、”健康的な食生活を送りましょう”という

キャンペーンであったらおそらく失敗していたでしょう。

なぜなら、健康的な食生活がいいことだとはみんな知っていながら、

象使いが戸惑ってしまうからです。選択肢が多すぎて。

低脂肪牛乳を買いましょう!、といった具体的な第一歩の行動の指示が、人々の行動を変化させたのです。

 

象にやる気を与える

 

 

次に象。これもわかりやすく言い換えると、本能です。

一見すると、象(本能)というのは、怠け者で気まぐれで、

長期的な報酬よりも短期的な報酬に目を奪われやすいというネガティブな面が目立ちますが、

一方で豊かな感情、思いやりがあります。

 

そして、大事なポイントとしては、変化のため実行に移すのは象であるということ。

象使いがいくら方向を示しても、象使いは象と比べるとはるかに小さいので、

力ずくで象を制御することは不可能です。

変化には象のエネルギーと勢いが必要です。

 

そのためのアプローチは感情に訴えるのです。

 

これに関する事例を紹介します。

ある自動車メーカーに勤める平社員が、

社内の購買プロセスを効率化すれば経費削減につながることを発見しました。

権限も資金もない彼がどうやって変化を起こしたか?

まず彼は、インターンの学生を使って、

各工場で使用している全手袋のサンプルとその金額を調べ上げました。

そして、その結果を幹部が集まる会議で発表しました。

その発表の仕方がとてもユニークでした。

 

彼は、入手した全手袋のサンプルを机の上にぶちまけたのです。

そこには400種類以上の手袋があり、

中には同じ手袋が全く違う値段で購入されていたものもあったそうです。

これを見た幹部たちは愕然とし、会社で怒っていることを瞬時に理解し、

行動を起こさなければと、奮起したのです!

幹部たちの感情に火をつけることに成功した彼は、本プロジェクトの責任者となり、

社内全体の購買プロセスを改革し、莫大な経費削減を成功させました。

無難な正攻法で行くのであれば、きれいなパワポと数字使って幹部たちに

発表することもできたでしょう。

しかし、彼は幹部たちの中にいる象=感情に訴えるために、

手袋そのものを見せるという行動をとりました。

 

道筋を定める

 

 

最後に、道筋です。

これもわかりやすく言えば環境ですかね。

環境を変えるというのは何も物理的な変化だけではなく、

変化しやすい環境を整えるということです。

 

アプローチとしては、”環境を変える””習慣を生み出す””仲間を集める”があります。

 

環境を変える、という事例でわかりやすいのは、映画試写会でのポップコーンの話です。

ある試写会で、一つのグループには大量のポップコーンを上映開始前に無料で配布し、

もう一方のグループには超大量のポップコーンを配りました。

大量と超大量ですが、どちらもしけっていておいしくないポップコーンです。

上映後にポップコーンを回収し、重さを計測してみると、必ず(!)超大量の

ポップコーンを配られたグループが多くのポップコーンを食べていたそうです。

これはアメリカのどの州でも、どの市でも、どんな映画でも、同じ結果でした。

 

ここでわかることは、人間の問題に見えても、実は環境の問題であることが多い、ということ。

よって、相手の行動を変えるには、その人の環境を変えなければならないということです。

 

最後にもう一度繰り返します。

象使いに方向を教え、

象にやる気を与える。

そして環境を整える。

この3つを同時に行うことで、人々の行動に変化を起こすことができます。

 

本書ではここで紹介したものの他にも、3つの要素に対するアプローチがいくつか

事例とともに挙げられているので、興味がある方は是非お手に取ってみてください。

 

以上、スイッチの紹介でした~

 

次回記事では、このフレームワークを、JICA海外協力隊の実際の活動現場で

どのように活用したのか、実例も交えて紹介したいと思います~

では、また~


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