体験談シリーズ第6弾です!!
今回はベナンの国民酒であるヤシ酒(現地語でソダビ)作りを見学したので、それについて書こうと思います。
ここベナンで庶民のお酒といえばソダビ!その場に何人いても、みんなが同じショットグラスで一気飲みして、お酒を楽しみます。
調べてみると、このお酒、ヤシが育つところではよく飲まれているようで、東南アジアの国々やインドでも有名みたいですね~。
今回ソダビ作りを教えてくれたおっちゃんジョゼフ。ナイジェリアに12年間住んでいたということで英語がうまい。

それでは各工程見ていきましょう!!
①ヤシの木を伐採し、根や枝を取り除き、2週間放置

伐採前

伐採後、根・枝を切り落とす(日陰は作り出すものですねw)

これで2週間放置します
ちなみに大体ここまで育つのに10年から15年かかるらしいです。もちろん、おっちゃんは植林活動も行っています。
②幹に空洞を作り、そこに穴を開ける

鉈をぶっさして

削って空洞を作る

空洞に穴をあけて下に容器を置く

穴にこの筒を通す

空洞を広げていく

原液を味見するおっちゃん
最初に空洞を作った日から毎日、少しずつ空洞を広げていきます。そうすると、根っ子から液体が上がってきます。それがソダビの原料です。この作業を3日から4日間続けて、さらに3日間保管します。
③蒸留工程

ドラム缶に入れて

揮発したアルコールが管を通って

2回冷却されて、できあがり
手作りの蒸留装置を使って、蒸留します。火をつけてから1時間半後に最初のソダビがでてきました。
そこから1時間半から2時間で10リットルの容器がいっぱいになります。20のヤシの木から約120リットルの原液が採れ、最終的に40リットルのソダビができます。
次にマーケティングっぽく。
・商品

こちらができあがり。ワンショットから販売しています。アルコール度数は40度以上らしいです。味はすっごい強い焼酎ってかんじかな~。
・価格
卸売価格が10リットルで約1000円。小売価格が約1200円。ちなみに大瓶ビール1本、約120円。
・流通チャネル
販売拠点は自宅であるここのみで、顧客が出向いて買いに来るそうです。顧客は卸業者が大半で、中にはコトヌー(車で3時間)から買い付けに来る人もいるとのこと。
・販促
特にしてないそうです。遠くから来る顧客は事前に電話しておけば用意しておく。常に100リットル以上は在庫しているらしい。

農家グループのメンバー宅にて

屋台にて(真っ昼間w)
お酒はみんなを笑顔にしますね☆
「おれのソダビは一級品だ。だからこそ、コトヌーからわざわざ買いに来る」と言ってた時の、職人の顔になったおっちゃんが印象的でした。
味はそこまで好みではないけれど、ベナンをより知るために飲み続けていこうと思います。
ではでは~☆
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綿貫大地
1983年生まれ。千葉県成田市出身。
大学在学中にザンビアで半年間ボランティアをするNGOのプログラムに参加。
埼玉大学経済学部卒業後、サセックス大学開発学研究所(IDS)で開発学修士号取得。
大手商用車メーカーにて3年半勤務したのち、大阪の化学メーカーに2年半勤務。
2017年10月から2019年9月まで西アフリカのベナンで、青年海外協力隊隊員として活動。
JICA SHEPプロジェクトを用い、野菜農家グループの収入向上に貢献。
2019年10月からベナンの飲食店経営に従事し、現在はベナンの農業関連会社の起業準備中。
”だれもが志を持って生ける世界の創造”というビジョンを胸に日々活動中。
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