こんにちは。
JICA海外協力隊員として、西アフリカのベナンで野菜農家グループと活動しています、だいちです。
先週の火曜日、野菜農家グループのメンバーと、コトヌーで市場調査を実施しました。
市場調査について
野菜農家グループと行っている活動については、コチラを:
上記事にいろいろ書いてあるわけですが、彼らと何をやっているのか、まとめるとこんな感じ。
- SHEPというJICA本部のアプローチを参考に活動している
- 活動のゴールは、農家さんの収入向上
- 「作って売る」から「売るために作る」という意識変革を起こすための様々な打ち手を実施
現在、合計3つのグループと活動していますが、第①グループは大変モチベーションが高く、プロジェクトも残るは、どのくらい収入向上できたか調査するのみという段階です。
そんな中、彼ら自身から、ベナン最大の都市であるコトヌーにおいて、市場調査を行いたいとの要望がありました。
*私の任地(=彼らの拠点)はコトヌーから車で3時間で、普段は任地の市場に出荷しています
近場の市場にて、市場調査をすでに2回実施しましたが、この市場調査は毎回、農家自身によって実施されます。
基本的に私は、紙を用意するだけ。
途中でアドバイスしたり質問漏れがないかどうかチェックはしますが、調査中はただ見ているだけです。
実はこの”農家自身”というところが、意識変革を起こすための打ち手の一つなのです。
このように農家メンバーが主体となってプロジェクトを進めていくと、『自分たちのプロジェクトなんだ』という認識が高まり、自分たちの力で売るためにはどうすればいいのだろうという意識変革につながります。
今回もその好例の一つで、彼らはプロジェクトが完了間近であるにもかかわらず、彼らの方から新規顧客を求めてコトヌーでの市場調査を希望しました。
市場調査当日
当日です。
メンバー2人と、コトヌーのタクシー乗り場に、朝7時で待ち合わせをしていました。(私がコトヌーに前入りしていたため)
このグループは、リーダーがしっかりしているからなのか、本当にモチベーションが高く、プロジェクトにも真剣に取り組み、時間もきっちり守ります。
そんな中、30分遅刻して到着してしまったわたし。
少しキレ気味のメンバーでしたが、得意の愛想笑いでごまかしましたw
これもアフリカで覚えた技ww

前日まで少しピリピリする別件に対応していたのもあって、任地の農家メンバーとコトヌーで会えてすごく癒されました。
例えるなら、田舎からでてきてくれた親戚の兄ちゃん夫婦と東京で会うみたいなw
今回調査に来たのが、副リーダーのアンジェリックと、リーダーの弟で働き者のクリスチャン

アンジェリック

クリスチャン
まずは、腹ごしらえということで、朝ごはん。
この機会を活用して、市場調査の事前打ち合わせをします。

この時間がけっこう大事で、事前に以下のことを決めておきます。
- 何人チームで行うのか?
- それぞれの役割は?(聞く役、書く役など)
- 何人ぐらいを対象に調査するのか
*調査対象の作物と調査内容については、直前に決めているようではだめで、事前にグループの全体会議で決めておくこと
調査内容は以下の通り:
- 名前
- 場所
- 連絡先
- 最高価格と最低価格(&その時期)
- 農家に求める要望
- 配達方法
- 支払い方法
- どの媒体を使って、コミュニケーションとるか(WhatsApp, メッセンジャーなど)
*最後の質問がとても時代を感じさせますね。というのもスマホの普及率はかなり高く、スマホなしでビジネスするのはかなり難しい状況です。SIMを持っていれば送金に使用することも可能。
市場の様子はこんな感じ。

1件1件回って調査していきます。
この市場では、合計7人のおばあちゃんから、調査することができました。
ちなみに今回は調査対象作物を、きゅうりだけにしぼって行いました。
こちらがベナンのきゅうり。日本のきゅうりよりも大きくて、みずみずしくて、味がほとんどないです。

ちょっと脱線しますが、これがコトヌーにある川です。

これはアフリカあるあるだと思いますが、都市部にある川は、まじで汚くて悪臭がすごい。。。
戻ります。
1つ目の市場調査を終えた私たちは、他にもう2つ市場を訪れ、市場調査しようと試みました。

しかし、この2つの市場では、おばちゃんたちが全く質問に応じてくれませんでした。
ここは、私の推測ですが、おそらく野菜農家とおばちゃんたちの間に、卸的な役割をしている組織があり、もし野菜農家と直接契約するのであれば、契約を解除するみたいなことを言われているのかなと思いました。
もし、何かご存知の方がいればぜひ教えてほしいです!
その後、任地に戻り、メンバーと振り返りを行いました。
- コトヌーでは、任地の市場よりも約1.5倍の価格で販売できることがわかった
- 定期供給するほどのキャパシティがないので、他グループとの共同輸送をしていく
- 信頼できる運転手を見つける必要がある
今度、本プロジェクトによって、農家さんたちの収入がどのくらい向上できたのか、記事にしたいと思います。
ではでは~☆
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綿貫大地
1983年生まれ。千葉県成田市出身。
大学在学中にザンビアで半年間ボランティアをするNGOのプログラムに参加。
埼玉大学経済学部卒業後、サセックス大学開発学研究所(IDS)で開発学修士号取得。
大手商用車メーカーにて3年半勤務したのち、大阪の化学メーカーに2年半勤務。
2017年10月から2019年9月まで西アフリカのベナンで、青年海外協力隊隊員として活動。
JICA SHEPプロジェクトを用い、野菜農家グループの収入向上に貢献。
2019年10月からベナンの飲食店経営に従事し、現在はベナンの農業関連会社の起業準備中。
”だれもが志を持って生ける世界の創造”というビジョンを胸に日々活動中。
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